※あばれる後が時々入ってます。
じつは今入院しております。ちょっとした手術で約1週間ちょいの病院ライフ。あと数日で退院予定。
発症名は三叉神経痛です。脳動脈が脳幹近くにある三叉神経に接触し、拍動が常に伝わることにより三叉神経が圧迫され続け電気信号がうまく伝わらずに激痛の信号を脳送ってしまい、その度にもがき苦しむ症状です。私の場合は奥歯から下顎の辺りが激痛発生ポイントでした。
はじめは薬が聞くのですが薬疹が出たので手術に踏み切りました。発症から今日まで4ヶ月強です。
内容は微小血管減圧術といって、耳後あたりから500円玉位の穴をあけ小脳をどかしながら三叉神経に当たっている動脈をくも膜から剥がし綿を摘める低侵襲手術になります。
簡単に言うと、
脳に穴開けてもらってぇ!
神経にへばりついてる動脈をどかしてもらってぇ!
そこにまた張り付かんよう綿を詰めてもらってぇ!
っていうしゅじゅちゅです。
医療従事者の方々のおかげで、手術はほぼ成功で終えることが出来ました。
改めて先生っていうのは凄いなと感じざるを得ません。
入院生活なんて最悪だ!と思われる方も多いかもしれまんが、私はそうは思いません。
入院生活は思いの外は悪くないです。とはいってもストレスで眠れず、お通じも初の4日無排出。行動も自由に出来ませんから、快適と言うわけではありません。
通常の生業生活では農産物の生産という性質上、人里からは離れた仕事を余儀なくされています。
ここでは先生や看護士の方々からの治療行為を日々受け人間との触れあいが有ります。
この180度反転した生活に新鮮さと有り難さが数倍感じざるを得ません。
自分では出来ないことを全面的に施して貰うので尚更です。
入院部屋は4人部屋でカーテンで仕切られ相手は見えない状態です。ですが他の入院者の症状や治療、看護の情報が否応なしに、かつ四六時中入ってきます。
私の隣と向かいはご高齢の方。はす向かいは若い方。ここは脳神経外科ということもあり全員あまり症状は良くなさそうです。
隣の方は術後の排尿がうまくいかないようで、再度尿カテーテルを入れられ、漏れた声で激痛が伝わってきます。排便も間に合わないようでオムツも日に何回も替えられている状態。
向かいの方は車椅子で入浴、排泄は都度世話になっている状態。
はす向かいの方は常に嘔吐していて食事がまともに出来ず点滴を外せない状態。
私は術後5日目ですが開頭部の傷の治りがよく痛み止めも減らしてきています。神経痛は術後すぐにほぼほぼ無くなり、余韻が少し残っている程度です。
歩行、食事、排泄等が困難な方が周囲にいるなか私はそれらは普通に出来ています。
こうした体験をしてしまうと、手足が動けて飯が食えて排泄が出来ることは、とても有難い事なんだと実感しざるを得ません。
手術室に入る感じも異世界のようで面白かったですし、麻酔は入って直ぐに浮遊感に包まれ心地よく、死ぬ時はこうなんだろうと謎の安心感を体得しました。
何よりも看護士の方々には本当に頭があがりません。これも実際に受けてみないと、その仕事ぶりに感極まって尿道に沁みました。
結果、とても貴重で有難い体験となりました。こんなやりたくとも出来るもんじゃありませんから。まあこういうシナリオだったのでしょう、学びの為に。
というわけで退院したら直ぐに種蒔き、そして自然と同化し土に帰ります。
改めて日々の恵みに感謝を感じざるを得ません。